生活習慣と歯周病

生活習慣と歯周病

 

ふだんの生活スタイルが歯の健康に及ぼす影響はとても大きいものです。

ことに食生活の内容は、歯の健康維持にも決定的にかかわってきます。やわらかいものばかり食べるようになって偏食の習慣がつくことや、外食が多いことなどから栄養状態まで悪くしています。このような食生活では砂糖と脂肪とが過剰となり、その一方で、ビタミン、ミネラル、繊維が著しく不足しています。そのために、歯周病になりやすいばかりでなく、進行しやすくなりますので、栄養バランスを十分考えていただきたいものです。

 

  また、タバコはかつて、歯の病気とはそれほど関連がないように思われてきましたが、最近、喫煙の歯周組織に対する影響について研究が進められています。ニコチンやタールは口のなかの粘膜をいためますし、血管を収縮させて歯肉への血行を悪くします。

 

  また、細菌に対する白血球の力を弱くすることもわかっています。その人が今までに吸ったタバコの本数が一定の数値に達すると、歯周組織の抵抗力が急激に衰えるという結果も出ています。とくに、ヘビースモーカーといわれる人は、歯周病になりやすく、かつ治りにくいということを知ってほしいと思います。

 

  では酒はどうかというと、こちらはそれほど歯の健康を損なう原因にはならないようです。ただし、酔っぱらって歯を磨かずに寝てしまうのには注意してください。

 

  そのほかにも、糖尿病・心臓病・腎臓病・動脈硬化などの成人病が歯の健康を損ないやすくすることもよく知られています。また、ストレスも体の抵抗力を衰えさせます。

 

  以上のようなことから、歯の健康のためにもう一度、生活習慣について考えてほしいものです。