お口の中の病気とは?

お口の中の病気とは?

 

お口の中の2大疾患は虫歯と歯周病です。

これらの病気は細菌の感染によって引き起こされる感染症です。

 

  体の病気の感染症の代表的なものに結核があります。肺結核は結核菌が肺の中に浸潤し、増加し問題を引き起こします。結核の治療は抗生剤を使い細菌の数を減らします。

 

  口腔でも似たようなことが起こっています。虫歯や歯周病では歯の表面で細菌が増殖し問題を起こすのです。ただし、口の中には唾液があり、薬は流されてしまいますので、抗生剤は大変効き難いと考えられます。

 

  ツルツルに歯を磨いてもすぐにタンパク質の膜ができ、最初に、ミュータンス菌に代表される空気を好む細菌が付着します。それらの細菌はさらに砂糖などからエネルギーをもらい、増殖していきます。そして、砂糖を分解する際にかなり強い酸が形成されます。

 

  エナメル質は98パーセントは石灰化されているものの、その強い酸により溶かされてしまいます。したがって、虫歯予防のためには砂糖の摂取回数を少なくする必要があるのです。

 

  一方、歯周病は歯と歯茎の間の溝にプラーク(歯垢)が溜まり、特に空気を嫌う細菌が問題を引き起こす病気です。細菌が歯の根(より歯茎の中)に向かって増殖し、その溝が病的に深くなったものを歯周ポケットと呼んでいます。

 

  浅いポケットの治療は歯ブラシと歯科衛生士によるスケーリング(歯石除去)で治ります。しかし、深いポケットが存在する場合は非外科処置でプラークを取り除くことが難しくなりますので、歯茎を開いてプラークの外科的除去の必要が生じます。   ただし、歯ブラシの使用はどの歯周病にも必須で、治療には欠かせません。

 

  歯周ポケットの中では細菌と生体の免疫細胞の戦いが行われ、その死骸は膿となりポケットより排出されますので、自覚症状は意外と少なく放置されやすいのです。その結末は抜歯です。

よって専門家による定期的検査が必要とされるのです。